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【お客様インタビュー】地元就職も多い信用金庫がオンラインの動画施策に注力するワケ【桐生信用金庫様】

桐生信用金庫様は、群馬県桐生市に本店を置き、県内に31店舗を構えるなど地域に根差した金融サービスを展開されている、1925年に創立された歴史ある金融機関です。

地元に愛され、かつ絶大な信頼を得ている信用金庫ではありつつ、近年のオンライン化や早期化など、変わりゆく採用トレンドへの対応に奔走されていました。

そんな中で、弊社との採用動画に関する取り組みをスタート。
説明会動画をはじめ密着動画など、数々のコンテンツを制作しYouTubeにて公開するなど、オンライン施策への対応を加速しています。

特に密着動画は「信用金庫共済主催 PRコンクール」にご応募いただくなど、様々な形で新しい取り組みが注目を集めています。

今回は地元企業におけるオンラインコンテンツ施策の活用方法から、複数のコンテンツの使い分けリアルな就活生の反応にいたるまで、採用担当の須永様にお伺いしました。

とくに金融機関において採用コンテンツ施策をご検討中の企業様の参考になる記事になっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。

採用チームの体制1名(営業・若手職員様がサポート)
例年の採用人数20名程度(新卒・中途含む)
文理比率文系が9割
男女比6:4
参考情報
目次

近年の採用手法の変化について

ー新卒の採用業務に関して須永様が1人で担当されておりますが、採用戦略は1人で骨組みを作っていくような形なのでしょうか?

須永様:

そうですね。採用担当が大まかな概要を作って、それを部内や部長と相談して、作っていくというようなイメージです。

その中で、採用のターゲットはどのように考えていらっしゃいますか?

須永様:

やはり信用金庫ですので、元々は地元出身の学生をメインで採用していたのですが、今はUターン学生(少ないが)を含めた県内出身の大学生がメインというイメージです。

直近の学生へのアプローチ方法に関して、オンラインでのイベントのような施策ですとか変化があるかと思うのですが、新しく取り入れていきたい採用手法は何か考えておられますか?

須永様:

これまでであれば、(金融機関はネームバリューもあったりするので、)説明会に来てくれる学生も多かったのですが、今は減ってきており学生を(現場に)呼ぶのは難しいなと。

そこで、「オンラインに力を入れていこう」ということで、オンライン説明会を前年度、(前任者が)実施したのですが、正直あまり集まりが良くなかったと聞いていますし、募集して予約があっても当日来ないということも。
結果的に今年度は実施しなかったのですが、やはりオンラインは入れた方がいいなと思っていますただし、やり方は工夫しなければいけないと考えています。

採用動画の制作を決めた理由

ーMEICARIに動画制作を依頼いただいたきっかけですとか、(前任者の方が)そもそも「動画を使っていこう」と決めた理由は把握されていらっしゃいますか?

須永様:

対面では会えない学生向けに雰囲気等を伝えたいという目的で、以前は紙のパンフレットでPRしていました。

ただパンフレットは、家に帰って読むことはあまり無いのかなと思っていますし、今は“動画の時代”で「学生は定常的にYouTube等を見ていると思うので、それに合わせて紹介できるような動画があれば」というところだったと聞いています。

直接きりしんに来なくても、雰囲気などをわかってもらえて、興味を持ってもらった後に、説明会を含めて対面で来てもらえるような接点を持ちたいと考えて、動画を制作するに至ったのだと思います。

ー紙文化というところから動画というコンテンツに移行するのは、ハードルが高いと感じられている企業様や業界もあると思っておりますし、(信用金庫業界ということで)動画制作はチャレンジングな取り組みだったのではないかと想像しているのですが、庫内の雰囲気はいかがだったのでしょうか?

須永様:

当金庫は、新しいものを取り入れるのが好きなので、あまり金庫の中で反対する雰囲気はありませんでした。また、当金庫が来年100周年ということで、それに向けて盛り上げようというような雰囲気もありましたので、「動画いいね」といった感じにはなっていたと思います。

ーそうだったのですね。
 動画や動画以外の施策に関して、MEICARI以外にも検討されていたのでしょうか?

須永様:

他に1社ありましたが、具体的に話が進んだのは、MEICARIさんだけだったと聞いております。

ーありがとうございます。私たちも貢献出来て良かったなと思っております。

制作決定までのプロセス

ー制作決定までのプロセスや新しい施策の決定プロセスは、どのように進めていらっしゃるのか(可能な範囲で)お伺いしてもよろしいですか?

須永様:

基本的には担当が「こういうことをやりたい」と上司に伝えて、それに対する効果や期待できること等をアピールして、上司の同意が得られれば実行というプロセスです。もちろん、費用面なども検討対象です。

ーではご担当者様(前任者様、須永様)が、まずやりたいというところから、各施策は進んでいくようなイメージなのでしょうか?

須永様:

今回の決定に関しては、結構“世の中的に”というのもあるかと思います。
他業界の動向も気にしているので、それこそ金融業界だけに縛られずに、「他業界は今どういうふうにやっているのか?」というのも参考にしています

動画へ注力しだしたのも、そのように他業界の動きを調べている時だったので、(動画というのが話題になってきて)「きりしんでもやろう」といった話になったのだと思います。

ーそうだったのですね。おっしゃる通り、「やった方がいいよね」と話に上げられる企業様もあるのですが、やはり実行までとなると、ご担当者様の推進力というところも重要かと思うので、我々もお力添え出来て嬉しく感じております。

各動画を制作された目的

ー動画については、手当たり次第に作っていくというよりも、目的が大切だと考えております。まず座談会動画、説明会動画から制作いただいた理由は、やはり効果的に情報を伝えていけるという点なのでしょうか?

須永様:

そうですね。
説明会の動画に関しては、オフラインの説明会に来なくても、桐生信用金庫の概要や、それこそ信用金庫って何?といった(基礎的な部分から)説明をするのに、動画だと伝わりやすいところがあると感じています。

また、(時間が制約される)オフラインの説明会ではそこまで詳しいお話にあまり時間が取れないということもありますので、実際に説明しきれない部分を、動画を通して学生が空いてる時間に知ってもらえれば、という期待はあったかと思います。

座談会については、そもそも「働いている職員の雰囲気で(入庫を)決めました」という人が本当に多いので、実際に来なくても、「職員は実際こんな感じの雰囲気で働いていますよ」というのがわかる動画が良いと考えて座談会を選んだと伺っています。

ーありがとうございます。弊社で考えている説明会動画、座談会動画の目的と合致しており、良かったなと感じております。
 その中で、今季は密着動画とキャリア座談会動画の方に拡大して制作させていただきましたが、継続してご依頼をいただいた理由は何かあるのでしょうか?
 

須永様:

以前の動画だけでも、(大枠のところは私も活用しているので)十分ではあったのですが、せっかくなので、もう一歩踏み込んだというか、桐生信用金庫の色を出していくために、「他の企業や金融機関がやっていないようなことをやって興味を持ってもらいたい」という意図がありました。説明会動画は活用されているところも多いと思うので。

また、(学生の)声が聞けたというのもありまして、今年内定になった学生たちも全員が「動画を見ました」と言ってくれたので、採用や選考においても「今後も使っていける、作っていこう」と考えました。

ーそうだったのですね。おっしゃる通り、採用動画は1年経たないと効果がわかりにくいので。内定者様に直接聞いていただいて、定性的な評価、「やりたかったことができたか」というところを評価していただく必要がございます。
 この辺りの仮説を回収いただけているのは、今後に大きく活きる部分かと思いますし、「他に何が情報として必要なのか?」であったり、「それは動画で解決できるものなのか?どちらかというと対面でフォローしていくべき部分なのか?」というところも、見つけやすいコンテンツなので、是非ご活用いただければと考えております。

キャリア向け座談会について

ー今回、密着動画に合わせて制作させていただいた、キャリア向けの座談会の制作理由をお伺いできますか?

須永様:

もちろん前段階として座談会動画の制作があったこともあるのですが、今年は中途採用にも力を入れ始めたというのが一つの要因です。若手の人だけではなくて、中堅層の人にも見てもらえるような動画も作って、2種類使えるものができたらいいなと。

それこそ支店長同士が話す機会というのは(支店長は説明会にも来ないですし)実際に働く職員たちからしても結構レアですので、ぜひ作りたいと思いました。

年上の先輩とコミュニケーションをする機会というのは、どんな会社でもあると思うのですが、トップの支店長は「どういう方なんだろう?」ということも含めてなかなか想像しづらいですし、そういう立場の人たちの座談会を作れると面白いかなと考えて支店長に出ていただきました。

入ってくる若手の職員にも「動画に出ている支店長のもとで自分も働くんだな」と想像してもらいやすいのかなと思っています。

ー確かに、若手同士や上司部下といった形式の座談会を制作させていただくことは多いのですが、支店長様同士というのは、様々な理由で実現できないことも多いと思います。
 須永様の方で、迅速にご調整いただけて我々としても非常にありがたかったのですが、準備などのプロセス部分で難しさみたいなものはあったのでしょうか?

須永様:

若手の職員でも、「えー」とか「私たちでいいんですか?」といった反応になるんですけど、支店長は更にすごくて、「えー、私たちにできるのかな?」みたいな、皆さんそんな感じで(笑)

「入ってくる学生たちは、どんな支店長や上司と働くかというのを気にしているので是非出てほしい」といった風に説得して、最終的に「じゃあ頑張ろう」と言っていただきました。なのでどちらかというと支店長たちの方が、説得するのは大変でしたね(笑)

ー確かに、若手同士や上司部下といった形式の座談会を制作させていただくことは多いのですが、支店長様同士というのは、様々な理由で実現できないことも多いと思います。
 とは言え、動画は苦労したら苦労した分だけ、良い物ができるタイプのコンテンツなので、しっかりと工数・時間をかけていけたというのは、本当にありがたかったです。

制作プロセスの評価

ー動画におけるプロセス部分で、この辺り良かったなみたいなところですとか、この部分はやりやすかったなみたいなものとかはありましたか?

須永様:

桐生信用金庫としては2回目でしたが、私は撮影に入るのが今回が初めてだったので、実際、どういった流れで撮影するのかなというか、前準備として、どういうことを登壇者の人たちに事前に伝えておけば良いのかなといった部分は、結構難しかったと感じました。

ただ、事前にしっかりと、スケジュールや話の内容、「こういう話を支店長たちから聞きたい」など、要所要所での注文・具体的なお話をいただけたのは、撮影にあたっては助かりました。

ーありがとうございます。どちらかというと、動画はただ上がってくるものというよりも、撮影させていただくタイミングが煩わしくないかのように、合間を縫って、制作させていただいているようなものだったりもするので、大事かなとは思っております。

ー逆に、動画を作る上での、説得以外の苦労した部分みたいなところはありましたか?

須永様:

提案していただいたスケジュールの中でも、「どこに重きを置いて撮影したい」であったり、「どういうことを動画に組み込みたいのか」というところは、しっかりと伝えられるように、内容を事前に考えたものを、出演者たちに提案したりとか、そういったい事前準備が大変でした。

とはいえ、出演するのは実際に営業している職員や支店長なので、お願いする立場として「どういったところを前段階で伝えておけばいいのか」などを把握し、準備するのは難しかったです。

ーありがとうございます。良い成果物を作っていくために、事前準備を入念に行っていただいたので、動画の完成度がグッと上がりました。今後、MEICARIからショートカットできる部分についてもしっかりとご提案できればと思います。

ー動画を作る上で、業界特有の苦労はありましたか?

須永様:

今回、営業の密着動画に関しては、お客様の元に直接伺って営業するのが信用金庫のスタイルなので、どこまで映っているのかだったり、お客様は一般のお客様なので、どこまで動画に映して良いのか、それ以外には(個人情報や機密情報のような点で)人選の苦労はありました。

公開後の評価

ー動画を制作して良かったことを具体的に教えてください。

須永様:

現場で説明会を聞いて説明しきれない部分を余裕のある時間に動画で見てもらって、更に当庫について理解を深めてもらえるようになったのは、やはりすごく良かったと思っています。

ー学生から反応があったというところのほかに、例えば、視聴数のような定量的なところで結果に対して考えていらっしゃる部分はあるのでしょうか?

須永様:

これは結構難しいと思っておりまして、それこそ1年目の成果として、今年4月から入ってくる学生たちは全員「見ましたよ」と言ってくれたのですが、やはりそういった志望度が高い学生は、おそらく面接の対策においても、本当に「きりしんのことを知ろう」と思って、動画を見てくれたんだと思います。

一方で、選考を途中で辞退した学生やエントリーに至らなかった学生が、どのくらい見たのかは調べられないので、実際には、どれぐらいの学生に見てもらえたんだろうというのは、数字で調査するのが難しいと思っています。

視聴数はもちろん多い方がいいとは思うんですが、やはり「ターゲットとする学生がどのぐらい見たのか」という分析は難しいなと。

ーここは、例えば、マイページ内での動画公開タイミングや、メールで送ったタイミングでどのくらい視聴数が増えたかをYouTubeで見れたりもするので、そのタイミングで反応を確認できますし、時期によってはあまり見てくれないな、といったように、本気でやると分析できたりもします。

 内定者の方には全員見ていただいており、情報は受け渡したという現状を第1ステップとして、ここからさらに広げていき、動画以外のコンテンツとも連携させながら、やっていくのかというところが、さらなるステップになると考えております。分析については我々もご協力できるので、ご相談いただければ幸いです。

コンクールへの応募背景

ー今回、信用金庫協会主催のPRコンクールにご応募されようとした背景は何かあったりされますか?

須永様:

シンプルに出した動画が好調だったというところです。それこそ人事部だけでなく、様々な部署からも注目されており、評価されているので、「せっかくだからコンクールに応募しよう」という話になりました。

ーぜひ様々な方に見ていただけると嬉しいので、いい結果になればとは思っております。

須永様:ありがとうございます。

今後のコンテンツ施策について

ーまだ来季の施策というところは、固まってはいないかと思いますが、現時点でのイメージであったり、気になっているコンテンツなどはあったりされますか?

須永様:

どんな動画を作っていきたいかというのは、今は具体的にはないのですが、イメージとして、もっとショートな動画を、複数本というのも良いのかなと考えていたりします

(ショート動画であれば)空き時間に見てくれたりするのかな、というくらい漠然としたイメージです。座談会を2種類作って密着を撮ってみて、それ以外にどういったアプローチができるのかなと検討しているところです。

ーショート動画は、やはり単純接触を生じやすいというメリットがあるのでお勧めなコンテンツの一つです。他にも、(動画は)SNSとの相乗効果がありまして、例えばMEICARIだとSNSの運用もやっていたりするので、コンテンツをどこで運用するかのようなところも含めて、来期の施策では、まずは県内で就職先の候補としてあげてもらうための初期認知施策としても、ご検討いただければと思います。

ー最後に、今後のMEICARIに求めることってありますでしょうか?

須永様:

1番最初の話に戻りますが、動画以外でも、学生とのオンラインでのやり取りとか、そういったまた少し一方的に見てもらう動画と違うような形で、接触できるような施策を考えていただけたらいいかなと思います。

ーありがとうございます。そういった双方向性のあるような施策についてもお手伝いできればと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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