【企業様紹介】
株式会社日立社会情報サービス(以下、日立社会情報サービス)は、日立グループの一員として公共系システム開発を強みに事業を展開するシステムインテグレーターです。行政・公共機関向けの大規模基幹システムや業務効率化ソリューションを中心に幅広いITサービスを提供しています。
新卒採用は年間約100名(理系7割・文系3割)。近年は採用活動の早期化と候補者の“タイパ志向”が顕著で、動画施策を軸にした採用ブランディングを推進しています。
採用活動の課題と背景
― まず、貴社の事業内容を教えてください。
藤井様:
公共系システム開発に強みを持つシステムインテグレーターです。
― 新卒採用の規模感は?
藤井様:
年間で約100名。理系学生が7割、文系学生が3割です。
― 採用活動における課題はありますか。
藤井様:
ここ数年で採用活動の早期化が進み、成長産業のIT業界では人材獲得競争が激化しています。
― 特に感じている学生側の変化は?
藤井様:
コロナ禍以降、学生が「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視し、短時間で効率的に企業研究する傾向が強まりました。口コミサイトや動画など“ながら見”できる情報源の影響力が増していると感じます。
採用動画制作のきっかけ
ー動画制作に至った経緯は?
藤井様:
学生の情報収集スタイルが変化する中で、文章だけでは企業の雰囲気を十分に伝えることができないと感じました。YouTubeを活用すれば、来社しなくても会社の雰囲気を“体感”できると考えました。
ーホームページリニューアルも検討されたそうですね。
藤井様:
はい。ただ「自分で読みに行くサイト」より「視覚的に受け取れる動画」の方が、学生の情報取得コストが低いと判断しました。
ーInstagramなど他SNSは?
藤井様:
Instagramも検討しましたが、日立グループ全体で頻繁発信型SNSには慎重な文化があり、運用負荷やコンプライアンスリスクを考慮して見送ることにしました。
ー制作前のイメージは?
「学生に魅力的に映る会社紹介動画を作りたい」という漠然とした想いがありました。選考フェーズに関わらず訴求できるよう、企画提案も含めてMEICARIにお任せしました。
MEICARIを選んだ理由
ー以前は大手ナビサイトで制作していたとか
藤井様:
台本を自作し、1本撮りの形式で制作していたのですが、柔軟な演出が難しく、クオリティに限界を感じていました。
ーMEICARI決定のポイントは?
藤井様
採用特化の知見と学生目線での提案力です。「学生にはこう響く」というタイトル・サムネ設計や編集の細やかさが決め手でした。リーズナブルながら動画の質も高く、コストパフォーマンスに優れていました。
制作プロセスで印象に残ったこと
ー毎回印象的な提案があったそうですね。
藤井様:
「現状アピールが不足している領域」をデータと視聴分析で示し、次回企画に反映してくれます。
オフィスツアーの再生回数が1年で8,000回を超えた際も、「学生は会社のリアルな空間に高い興味がある」と裏付けを提示してくれました。
ー社内調整の苦労は?
藤井様:
出演に抵抗感のある社員が多く、交渉に時間を要しました。そのため、出演予定者に事前インタビューを実施し、話しやすい質問項目を整理することで安心感を生み、撮影当日の負担を軽減しました。
ーMEICARIのフォロー体制は?
藤井様:
修正依頼に対するレスポンスが迅速で、企画構成についても細部まで相談できるため、安心して任せることができました。
動画公開後の反響と活用法
ー学生の反応は?
藤井様:
面接で「動画を見て働きやすそうだと感じた」「社員の人柄が伝わった」という声が増え、志望度の向上を実感しています。
ーオフィスツアー動画が特に好評だとか。
藤井様:
はい。再生回数は1年で8,000回を超えました。説明会では「オフィスツアーの人ですよね」と声をかけられることもあります。
ー社外への波及効果は?
藤井様:
動画に出演した社員の取引先が視聴し、顧客との関係がより良好になったケースがありました。
ー実際の活用シーンは?
藤井様:
制作した動画は、主に説明会やインターンシップの冒頭で上映されています。また、密着動画などYouTubeで視聴者全体に公開している動画もあれば、マイページ登録者限定で公開するライブ配信アーカイブ動画などもあります。さらに、内定者により理解を深めてもらうため、内定者懇親会で共有することもあります。
- 説明会・インターンシップ冒頭で上映
- YouTube全公開(密着動画など)
- マイページ登録者限定公開(ライブ配信アーカイブなど)
- 内定者懇親会での共有
ー効果測定はしていますか。
藤井様:
視聴データは取得済みですが、定量的なアンケートはまだ実施していません。今後は「志望度への寄与」を数字で示すため、内定者アンケートの設計をMEICARIに依頼する予定です。
今後挑戦したいコンテンツ
ー具体的に検討中の企画は?
藤井様:
現在、いくつかの新しいコンテンツを検討しています。
- 理系学生向けにプロジェクト密着の深掘り動画
- 40周年記念に合わせた会社の歩みをまとめるヒストリームービー
- 採用担当座談会(就活アドバイス中心)
- 1分版のコンセプトムービー(現行4分版の短縮)
ー最後に、動画施策を検討する企業へメッセージを。
藤井様:
文章だけでは伝わらない“社内の温度感”を動画で可視化することで、学生の不安を取り除き、エントリー前から志望度を高めることができます。
競争が激しい今こそ“自社発信”に投資する価値は大きいと感じています。