CASE
CASE

事例

【お客様インタビュー】企業内大学の設立により研修・ナレッジをDX化|効率的な人材育成を実現した新たな取り組み【阪和興業株式会社様】

阪和興業株式会社様(以下、阪和興業と表記)は、鉄鋼専門商社として国内トップレベルの規模で事業を展開されている企業です。

人材育成のユニークな取り組みとして、Hanwa Business Schoolという企業内大学を2022年に設立され、それまで行われていた研修やナレッジ共有を8つの学部に集約・分類・体系化し、現場社員のスキルアップに繋げています。

設立当初は、通常業務で忙しい社員の受講率向上が課題となっていたのですが、研修内容の一部を動画によりDX化、効率的な運用を取り入れ、最終的には定員オーバーとなる講座も頻繁に発生するまでに至ったと伺いました。

今回はそんなHanwa Business Schoolを担当されている人材開発課の堀様に、オンライン研修における考え方やどのようにプロジェクトを推進されているか等、貴重なノウハウをお伺いしました。

人材育成におけるDX施策をご検討中の企業様にとって参考になると考えておりますので、
ぜひ最後までご覧ください。

目次

阪和興業様について

ー改めての確認になりますが、阪和興業の強みについてお伺いしてもよろしいでしょうか?

堀様:

当社の強みは、俗に言う「独立系商社」である点にあります。何にも属さないからこそ、お客様の本当のニーズに100%応えるために仕事をする、提案できるという点が、いわゆる「ユーザー系商社」としての阪和興業の強みに繋がるのだと思います。
フットワークの軽さもありますし、お客様に真正面から向き合う姿勢が特徴です。しがらみのない独立した立場で事業を展開できるというのは、やはり大きな強みだと思っています。

Hanwa Business Schoolとは?

ーHanwa Business Schoolについて、改めてお伺いできますでしょうか?

堀様:

Hanwa Business Schoolは、中期経営計画2022にある「企業内大学の創設」という取り組みの一環で設立されました。
これは、2030年に向け「阪和興業のあるべき姿」を実現するために、現状とのギャップを埋めていく、必要な人材育成を行うことを目的に企業内大学を設立し、教育を行っていこうというものです。
今まで行ってきた研修や分野に特化したナレッジの蓄積、勉強会などを整理して、体系的に組み直した形です。
2022年6月に開校し、現在は3年目に入りますね。

ーありがとうございます。3年目に入り、(もちろん弊社が作っている動画以外にも)多くのコンテンツが充実してきたと思うのですが、社内での反響などはありますか?

堀様:

2022年からの2年間で、コンテンツを整備して、学長や企画委員など組織体制も整えるなど、仕組みを構築していったのですが、当初の受講率はあまり高くありませんでした。
そこで、人事部だけでは完結させず、企画などに営業社員も巻き込んで制作し、全社的なイベント・施策として実行することで、徐々に(受講率は)改善していきました。

今年度(2024年度)から、新人事制度での昇格要件に、これまでの評価や経験年数に加えて、研修単位と資格の取得を必須項目として加えました。これにより、当然ではあるのですが、受講率が大幅に向上し、定員がすぐに埋まる講座が続出しています。

研修動画の活用に至った経緯

ー講座というのは、どのような形式が多いのでしょうか?

堀様:

e-learning形式は既に全体で1,000件以上のコンテンツがあります。
グロービスの「学び放題」なども利用していますし、税務研究会の講座であったり、独自制作のコンテンツも含まれています。更には、集合研修やオンラインライブ研修も年間で120回以上開催しています。

ーすごい量ですね。

堀様:はい、非常に豊富です。

ーその中で、動画を活用しようと思った理由についてお伺いできますか?

堀様:

そもそものきっかけは、2019年からのコロナ禍だったのですが、コロナの時期は(対面形式だと)なかなか参加者が集まらなかったため、オンライン研修が普通になっていきました。
更に、e-learningの動画が一般的になってきたタイミングで、導入設計の段階で「動画がもう当たり前だよね」という雰囲気になっていきました。

もう1点は、やはり業務が忙しい中で研修を受けるので、一方通行の講義は事前学習として動画を視聴してもらい、集合研修ではその学習内容をベースにディスカッションする形にしました。それにより、丸1日の研修を半日にしたり、2日間の研修を1日にしつつ、それでも研修効果を担保できるというような設計に修正しました。

これでどんなに忙しい営業社員であっても、半日や1日くらいであれば参加することができるようになりました。
もちろん、「事前の空いた時間に、必ずこの動画を見ておいてください。このテストを受けておいてください」というように、事前学習が必要ですが、効率を高めることができています。
研修会社が全て設計している、あるものを買っているというよりは、阪和興業向けに全てカスタマイズしていただいています。

ーそれでは、弊社が制作させていただいた「鉄骨ヒストリー」の動画なども事前学習用として活用されているのでしょうか?

堀様:

そうですね。事前学習のナレッジ教材として活用しています。
鉄骨ヒストリーを視聴した後に、「自分の部署であれば何が問題で、どう改善すればいいですか」というようなケーススタディの研修をこれから行っていきたいと考えます。

ー貴重なお話をありがとうございます。

動画以外の取り組み

ー動画制作以外での取り組みについても教えていただけますか?

堀様:

動画制作以外ですと、例えばビジネススキルの研修ですね。ロジカルシンキングやライティング、更にはビジネスモデルを作るといったビジネススキルの研修を行っています。20種類以上の講座があり、年に2回か3回実施しているので、約60回ほど行っていることになります。

他にも、例えば職階別の研修として、新任課長研修、評価者研修、新入社員研修、ハラスメントやダイバーシティに関する研修など、多岐にわたっています。

動画制作におけるMEICARIの活用方法

ー鉄骨ヒストリーの制作には深く入り込ませていただきましたし、今後制作予定の密着動画については、御社から事前にご連絡をいただき、撮影から関わらせていただく予定です。
 また、社内MVP動画などでは、動画素材だけいただき、編集のみをご依頼いただくといったように、目的によって様々なサポートスタイルを取らせていただいておりますが、どのような経緯でご依頼をいただいているのか、教えていただけますか?

堀様:

基本的には企画が固まっているものが依頼しやすいので、そういうものを貴社にお願いしています。
研修会社さんは設計からサポートいただいていますが、どちらかと言うと、貴社に期待してるものは、動画制作力というか、頭の中にあるものを具現化してもらうフェーズです。

その際には、おそらくライターの方にインタビューしていただいて、それを文章にまとめていただき、(面白おかしくというわけではありませんが、)ストーリー性を持たせて、インパクトを与えるなどして、強弱をつけていく。
それを単なる”見せ物”ではなく、教材として活用できるようにしたいのです。

例えば、先ほどのケーススタディの制作については、必ずしも明確なセオリーがある必要はないと思っています。
ストーリーを見て、自分たちがどう解釈していくかが重要だと考えていますので、もしMEICARIさんとお仕事させていただく際には、例えば鉄骨ヒストリーのように、インタビューをして、企画書を作って「この部分をこういう風に作ってください」と依頼するのではなく、文章作成の段階から一緒に取り組んでいただけると良いなと思っています。

語り手が1人で話す内容を、そのまま作り込んでいき、10分以内程度の動画を3本ほど制作する、というような形です。鉄骨ヒストリーの他にも、たくさんのストーリーがあると思うので、そういったものを順に制作していきたいと考えています。

ー今、私が堀様にお伺いしているような形で、全体をヒアリングさせていただいて、そこから具現化というイメージ?

堀様:そうですね。

ーありがとうございます。
 そもそもなのですが、弊社へのご依頼を検討いただいたきっかけなどがありましたら、お聞かせいただけますでしょうか?

堀様:

そうですね、まずは動画制作の力というか、コンテンツのわかりやすさが非常に良かったというのが理由です。

新卒向けに制作いただいた動画などを見ていて、「こういった動画が欲しいな」と感じたんですよね。
もちろん、もう少し堅めの雰囲気が必要な部分もありまして、(おそらく学生向けであればポップさも重要だと思うのですが、)中途採用を含めた社会人向けの動画はよりフォーマルなものが求められていて、その点でニュアンスの違いを感じています。

一方で、企業内大学向けのコンテンツについては、堅いだけでは見てもらえないので、ストーリーに起伏をつけて、「阪和らしい表現」を取り入れてもらいたいと考えています。

いわゆる昔のNHKのような堅い番組ではなく、「阪和らしさ」を出したいんです。

その点で、MEICARIさんの動画は、当社にとっては非常に刺さる内容で、そういうインパクトのある「鉄骨ヒストリー」などは面白くて良かったなと感じています。

ーおっしゃる通り、社内向けのコンテンツは視聴率が重要になりますよね。
 我々も中途採用向け動画ではかっこいい雰囲気を重視していますし、研修用コンテンツに関しては、視聴しやすさを意識して、バラエティの要素を取り入れたりと工夫をしています。

今後について

ー今後、どういった動画を制作していきたいなどは計画されているのでしょうか?

堀様:

そうですね、実は「鉄骨ヒストリー」のようなネタが50本以上あるんです。
既に文章化はされているので、それをどのように動画化していくかというところがポイントになっています。

中には他社名がはっきりと出てくるものもあるので、完全に社内向け限定というものも制作していきたいと思っています。現時点で50本ほどあるストーリーを、順次動画にしていく作業になりますね。

ー2030年に向けて制作していくコンテンツが、かなり整理されているということですね。

堀様:

そうですね。こちらも私一人ですべて行うわけではなくて、それぞれ文学部、教育学部など各学部にそれぞれ企画委員がいます。
彼らと連携して優先順位を決めながら予算に合わせて「今年度はこれとこれを作ろう」「来年度はここを更に充実させよう」と着実に進めていく予定です。

ーありがとうございます。
 ぜひ今後も貴社に貢献できればと思いますので、よろしくお願いいたします!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

新しい時代のHRをDXで支援します

私たちは、コンテンツ制作から広告運用まで中長期的なHR領域の成功に貢献します。